インビジブル




「消えろ」

僕は腕を組んだ。そんなに僕の顔が見たくないとでも言うのか。僕は変人で有名な恋人の魔術師に対して目を細めた。それでも確かに恋人だと僕は思っている。告白したのも、押し倒して上に乗っかって喘いだのも、そのまま押しかけ女房っぽくなったのも僕だが、こやつは拒否したことは一度もなかったのだからな。グレイと呼び捨てになったのは比較的最近だが、そう呼んでも怒らない天才魔術師様だ。ちなみに僕はしがない冒険者である。宮廷魔術師のグレイと、S・A・B・C・D・Eランクある冒険者ランキングでDランクの魔術師である僕では確かに釣り合わないのは分かる。出会いは単に幼なじみだっただけだ。僕は小さい頃からグレイのことが好きだったのである。

「頼む。頼むから消えてくれ」
「……うん」

一度こうと決めたら、グレイは揺らがない。恐らく話し合いの場さえ持ってもらえないだろう。それもこんなにきっぱりと言われている以上……。頷くしかできなかった僕は、踵を返した。悲しいが荷物をまとめよう。そうしていると背中の服を引っ張られた。

「いいのか! 有難う!」

普段は仏頂面のグレイが満面の笑みになった。何もそんなに喜ばなくても良いと思うのだが。僕は泣きそうだ。しかし必死で堪えた。

「では、この魔法陣の上にのって、これを飲んでくれ。呪文は俺の方でかけるから!」
「――へ?」

見れば、グレイが白いチョークを持っていた。コレと示された床を見てみれば、盛大な落書きがあった。僕には落書きに見えるが、恐らく難解な魔法陣なのだろうな。そこへ、緑色の魔法薬の瓶を押しつけられた。状況がよく飲み込めない。

「ええと……? 消えろって……?」
「透明人間になる魔術を開発したんだ! この透過魔術があれば、様々な事が可能になる!」

え。消えるって、消える(物理)?
ポカンとした僕を魔法陣の上におし、たかだかとグレイが杖を掲げた。恋人の奇行は今に始まったことではないので、素直に僕は魔法薬を飲んだ。そして瓶を近くの机に置く。呪文が完成したのはその時だった。

「やった! 成功だ! 協力助かったぞ、ジェイク」
「……」

喜ばしいことなのだろうが、僕は複雑な気持ちだった。恋人に人体実験されて喜ぶ人って少ないと思う。ただ喜んでいて、目がきらきらしているグレイを見ているのはほんのりと胸が温かくなるから、僕は無言で見ていた。

「効果は、今回は試作品だから十五分だ。魔法陣から出ても、魔法薬が効いている限りは透明だ」

(見えないだろうが)頷いて、僕は魔法陣の外へと出てみた。
それからグレイの前で飛び跳ねたりしてみる。しかし着地音もない。流石だよ、大天才。
そんなことを考えていたら、不意にグレイが険しい顔になった。

「……ジェイク?」

不安そうな声で僕の名前を呼んでいる。なんだろう。なんて声をかけようか。基本的に僕ら恋人同士は、ひとしきりグレイが魔術理論を語り、僕がニコニコと聞いているという会話しかない。僕の方から話しかけても、基本グレイは聞いていない。この前なんて、付き合って一周年だから早く帰ってきてねと言ったがあっさり翌日帰ってきた。僕がその時用意した魔術書は、もう読んだと言われて、突き返された。基本的にグレイは忙しいので家事は僕がしているのだが、不味い不味いと言いながら食べられることが多い。グレイが偏食なんだと思いたいけど、地味に胸に突き刺さる。

「おい、ジェイク」

焦ったような声がして、グレイが魔法陣に入った。そして抱きしめるような仕草をした。まぁ見えないから仕方がないだろうが、当然僕はそこにはいない。宙でからぶりしているグレイの手がなんだか面白くて、微苦笑した。あの場にいれば抱きしめてもらえたのだろうか?

「まさか……存在ごと消えたわけじゃないだろうな……確かに消失魔術を応用している箇所はある……いや、そんな馬鹿な。理論上は完璧だった」

動物実験もまだだったのか。なんだか切ない気持ちになった。ブツブツと理論を呟き始めたグレイを僕は半眼で見守る。もし失敗していたらどうするつもりだったんだろう。僕が消えても良かったと言うことか。僕の存在ってその程度か。

「ジェイク、返事をしてくれ」

する気が失せちゃったよ。僕はかわりに溜息をついた。グレイは僕のことをなんだと思っているんだろう。どう思っているかという次元じゃない。人間to人間の感情が問題じゃなく最早これは、グレイと物品の間での思いに近いんじゃなかろうか。

「ジェイク……? おい」

少しくらいは心配してくれているんだろうか。仮に恋人じゃなくても心配して欲しい。だって幼なじみだし。確かにそれは子供時代の話しで、今じゃ天と地ほど立場が違うけどさ。

「お前がいなくなったら、誰が家事をするんだ?」

はーい。なるほど、一応人間だとは思われていたようですね! ハウスキーパーさんだと思っていたんですね! 性処理つきの! 都合が良い相手ってことですね!
僕はこれでも人間だ。ここは怒って良いと思う。口元には無理に笑みを張り付けていたが、僕は怒りで頬がひくひくいうのを実感していた。眉間に寄った皺を指で解す。
怒り心頭で、僕はソファまで歩み寄り、座って膝を組んだ。その間もグレイは魔法陣の中で、腕を振っている。奇妙な踊りに見えるが、笑っている気分ではない。

「ジェイク! 悪ふざけは止めろ! いくつも質問したいことがあるんだ!」

とても答える気分ではない。どうせ僕がいなくなったってグレイは困らないのだろう。家事以外。そして実際には、グレイは家事も出来る。完璧主義者のグレイには、基本的に出来ないことが存在しないのだ。料理だって僕のがごく一般的な家庭料理だとすると、グレイの場合はプロ級でお店で出てきそうな代物だ。一回だけ作ってもらったことがある。魔法薬を混入させているがバレないかどうか、と言う実験だった。まさしく毒味だよ! 他は風邪を引いたって、じゃ仕事、とかいって研究室から出てきてはくれない。

「ジェイク……おい、本当にいい加減にしろよ」

完全にふてくされて、僕は(見えないだろうけど)グレイをにらみつけた。
そうしていたら――グレイがゆっくりと目を見開いていき、短く息を飲んだ。

「嘘だろ……ジェイク? おい、ジェイク!? まさか、本当に失敗したんじゃ……」

焦っている……のだろうか? だろうな。大天才だもんな。挫折には慣れていないんだろうな。絶対に僕の不在ではなく、失敗に対して嘆き落ち込むんだろうな。この透過魔術が切れたら、僕、本当に出て行こうかな。

「っ、嘘だろ」

嘘でーす。でも出て行くのは真剣に検討しよう。

「ジェイクがいなくなっただなんて」

ここにいますけどねー。

「もう俺には生きている価値がない」

しかし響いた声に、思わず目を瞠った。え? 見れば、なんとボロボロとグレイが涙をこぼし始めた。魔法陣の上に座り込み、嗚咽を堪えている。ポカンとして僕はそれを凝視した。

「ジェイクのいない彩りあせた世界では、呼吸することすら辛い。もう駄目だ、なんでよりにもよってこんな魔術……こんな事ならば自分で試せば良かった。何故だ、どうしてよりによって……っ……ああ、こんな事になるなら、もっと二人の時間を作って色々なことをしてやりたかった」

呆気にとられた。あのグレイが泣いていると言うことにももちろんだが……本心だろうか? その後も、泣いたり、懐かしむように笑ったりしながら、グレイが僕に対する愛の言葉を紡ぎ続けた。思わず赤面して、何度も何度も現実か確認するために瞬きをした。グレイは、こんなにも僕のことを思ってくれていたのか。知らなかった……。
思わず立ち上がり、僕は後ろからグレイに抱きついた。

「ごめん、グレイ、ごめんね」
「――やっぱりな」
「え?」
「お前は昔から泣き落としに弱いからな」

そう言ってフッとグレイが笑った時、時間が過ぎた。見えるようになった僕の腕を引き、その場でグレイが僕を押し倒した。派手に床の魔法陣の上に頭をぶつける。ごつんと音がした。本気でいたかった。それよりもねじり上げられている腕が痛い。

「気分が良かったか? この俺を心配させるなんて」
「っ、演技だったんだろ! 心配なんか嘘だったくせに」
「本気で言ってるいるのか?」

グレイの表情が恐ろしいほど険しくなった。あ。まずい。本気で怒っている顔だ。

「ご、ごめん……悪ふざけが……」
「全くだな」
「……それと、その……出てくよ」
「あ?」
「勝手に押しかけてきたの僕だしな、家事なら、お前ならいくらでもやるって男女まわりにいるだろうし」
「急になんだ?」
「第一声が家事だったから……もっといい人が……その……――うあああッ!」

その時さらに強く腕を捻られた。痛みで泣きそうになっていたら、僕の上に馬乗りになったグレイが、もう一方の手で杖を振った。すると光の粒が落ちてきて、それが僕の手首の周囲にまとわりついた。え? 何事だと思っていると、それが手錠になった。呆然としていた僕のもう一方の手も取ったグレイが、ニヤリと笑う。それから僕の両手に手錠を填めた。横たわったまま、僕は頭上で、両手を拘束されたのだ。呆気にとられている内に、ベルトを外され、下衣を取り去られる。シャツも乱暴に引きちぎられた。

「な、何するんだよ……ちょ、っあ」

すると噛みちぎる様に乳首を噛まれた。
恐怖と快楽両方に襲われて、ゾクリとした。僕は左胸が弱いのだ。

「グレイ、止めろって、ちょっと待――ンっ」

今度は体を反転させられて、僕は手錠をつけられた両手を前に出す形で四つん這いにさせられた。そこを――慣らすでもなく一気に貫かれた。

「うあああああああ」
「俺を心配させた上に怒らせたのはお前だ」
「や、やぁっ……!! ん――うあッ、あ、あああああ」

シャツ一枚纏っただけの僕は、腰を掴まれ、激しく打ち付けられた。
グレイは生理的生活習慣を除くと、基本的に魔術の研究をしているか、もしくはこうやって僕を犯しているので、僕の体はすぐに熱くなった。すんなりと受け入れ、すぐに水音が響き始める。打ち付けられるたびに、僕の肩が震えた。
グレイは性欲旺盛らしいのだ。しかし一方的な性行為が多い。今と一緒だ。僕の側が気持ち良くなることはあまりしてくれない。だからこの激しい熱に暫く耐え抜けば、今日もきっとすぐに終わるだろう。だが――その考えは甘かったようだった。

「え」

急にグレイが動きを止めたのだ。
そして腰から手を離すと、僕の乳首をギュッと摘んだ。

「うああ……」
「今日はすぐに楽になれるとは思わないことだな」

耳元で囁かれ、ビクリとした。すると全体重を背中にかけられて、僕は押しつぶされそうになった。その状態で、舌を耳に差し込まれる。そんなことをされたのは初めてだった。

「ひっ」

その上、片手では陰茎を擦りあげられる。繋がったままで前を撫でられるなんて言うのも初めてだった。耳と乳首と陰茎を、舌とそれぞれの手で責められる。

「や、やぁぁ……」
「これはお仕置きだからな。嫌がって泣いてすがっても許さない」

耳元で喋られてゾクゾクした。僕の先端から垂れた蜜を塗り込めるようにして、優しく握られる。しかしもう僕は、中を刺激されて果てることに慣れていた。中で動いてくれないもどかしさも手伝って、泣きたくなった。いつも強引で無理矢理なのだが、それでも中を刺激されないと、もう僕は物足りないのだ。腰が自然と揺れてしまう。すると一度感じる場所を突き上げられた。いつもはその箇所になんて全然気づいていない様子だというのに、なんという偶然だ。そう思っていたら、残酷に笑われた。

「お前はここが好きだよな」
「あ、あ」

二度ほど揺さぶる様にそこを突き上げられて、思わず声が震えた。

「な、なんで、普段はそんなこと……」
「知ってるぞ。お前、俺とした後、物足りなくて一人でしてるだろ」
「っ」
「俺はそれを見るのが趣味なんだよ」

気づかれていたことと見られていたことに羞恥が募る。何を言って良いのか分からなくなった時、乳首から離れた手を口の中に入れられた。そして指先で舌を刺激される。

「それに物足りなくしておかないと、お前淡白だから一日に何度もヤらせてくれないだろ」
「っ、あ」
「けどな、今日はもう良い。一度でな。その分、俺から離れられないようにしてやる。二度と出て行く気がなくなるようにな」

嘲笑するようにそう口にして、グレイが指をパチンと鳴らした。すると金色の輪が落下してきた。涙で滲む目でそれを見ていると、僕の反り返った根本にグレイがそれをあっさりとはめた。

「止めろ、はずせ、これじゃッ――っ」
「イけないな」
「やだ、やだぁ!! あア――!!」

グレイが再び僕の腰を掴み、今度は激しく打ち付けてきた。ガンガン突かれて、きつく目を伏せる。涙が零れてきた。自由にならない手と手をきつく握り合わせる。そして猫のような体勢のまま、僕は体を震わせた。しかし絶倫のグレイが許してくれる気配はない。夏だというのにひんやりとしている床の上で、僕は悶えた。

「ヒあっ、あ、あ……ああっ……あ……あアア!!」

直後、なんと僕の内部の感じる場所ばかりをグレイが刺激し始めた。初めてのことに、僕は目を見開く。今までにはこんな風にされたことはなかったのだ。自分で意識的に動いて、当たるようにし向けてきたのだ。そして僕は、出してもいないのに、絶頂感に襲われた。

「やだ、や、も、もう出来なっ」
「許さない」

しかし僕を暴くグレイの動きは止まらない。強く刺激されて、僕は泣いた。頭が真っ白に染め上げられていく。このままでは気が狂ってしまう。そうして二度目に中だけで果てようとした時、再びグレイの動きが止まった。

「あ、あ……ああっ、ハ。や、やぁ……う、動いてくれ……っ」
「もう出来ないんじゃなかったのか?」
「っ、う」

僕からグレイは陰茎を引き抜くと、僕を床に転がしたままで、側の椅子に座った。
力が入らなくて、僕は立てない。
猫のような体勢をしたままで、ただ太股を、肩を、全身を震わせた。
虚ろな視線を向けると、いくつもの瓶を出現させて、グレイが一つ一つ手に取っていた。

「この香油は評判が良いらしいな。じっくり解してやる」

いつも慣らされた事なんて無いし、とっくに今までの挿入で解れているので、僕は息を飲んだ。赤色の小瓶を手に戻ってきたグレイが、それで手を汚す。それから指先を二本、僕の中へと入れた。

「うああ……」

指だけじゃ全然足りない。僕はもう完全に、再びグレイの物を求めていた。
しかし片手でわざとらしくヌチャヌチャと音を立てる指先。ぬめるの指先で達する事を許されない陰茎を焦らす様に擦られる。もう一方の手では、中の感じるところから少しだけ逸れた場所を、小刻みに刺激される。先ほどまでとは違い、今度は焦らされた。

「嘘、あ、嘘だ、あ、アアア、や、止め」
「辛いか?」
「お願いだ、出させて……ああ、ヒ」
「俺もさっきは辛くて心臓が破裂しそうだったんだ」
「やああア」

小刻みに指を揺すられる。前後への刺激で訳が分からなくなる。だからだた香油のもたらす水音ばかりが耳に入ってきた。そのままグレイの両手は離れて、再びだらだらと液を手にすると、今度は僕の胸をなで始めた。

「あ、あ、あ、あ、ああああああ」

ぬめる感触と撫でるような刺激に僕は絶叫した。
前をされたわけでも中をされたわけでもないのに、僕は胸の感触だけで、確かに空イキした錯覚に襲われた。ガクンと体から力が抜けた時、今度は後ろから抱きしめる様に体勢をかえられ、ようやく陰茎の輪を外してもらえた。だらだらと白液が出た。手錠の間の鎖を少し緩められる。だらりと両手を下ろし、僕は背をグレイに預けた。すると両脇の間に腕を通される。そして耳元で囁かれた。

「今日は朝まで許さないからな」




宣言通り、僕は翌朝まで解放してもらえなかった……。もう手足に力が入らない。
途中で床から寝室に移動した物の、全身がバキバキ言う。
今日の午前中は休もう。そう決意し、夏の日差しを窓から眺める。
本当だったら今日はシーツを干した後、冒険日和だったのにな。
手錠は取れたが痛む手首をさすりつつ、僕は寝転がる。別にいいよね、朝食の用意はさぼっても。というか腰の感覚がないから絶対に立てない。グレイの姿はすでにない。どこにあんなに体力があるのだろうか。そんなことを考えながら、僕は再び微睡んだ。

次ぎに目を覚ましたのは、雷の音が響いた時だった。

半身を起こしながら、窓の外を見る。近づいてくる遠雷、蝉時雨。ああ、もうすっかり夏だ。今夜の夕食はそうめんでも良いかな。決して作るのが面倒な訳じゃなくて、僕の好物の一つなのだ。

それにしても。
昨日のことを思い返してみる。元々怒っていたのは僕じゃなかっただろうか。それは兎も角。あんなにもグレイが怒るとは思わなかった。僕がいなくなったら、本当にあんなに心配してくれるんだろうか。本気で荷物をまとめてみようか。試したくなってくる。しかしそんな体力は残っていないので、とりあえずお風呂に入った。夏のお風呂は気持ちが良い。

その日グレイが帰ってきたのは、日付が変わった頃のことだった。

「眠い」

それはそうだろう。昨日からずっと起きたままで仕事に行ったのだろうから。
胃にも優しいしと言うことで、僕はそうめんを差し出した。
するとソファに鞄を投げたグレイが歩み寄ってきて、僕を抱きしめた。なんだろう、めずらしい。あまりこういう恋人っぽいことをされたことはないのだ。

「いてくれて良かった。今日一日、ジェイクがいなくなっていたらどうしようかと気が気じゃなかったんだ」
「僕はグレイが魔術に失敗したところを見たことがないけどな」
「まぁな。俺がこれまでに開発した『告白させる魔術』『自分から上にのらせる魔術』『同棲したくなる魔術』は全部成功しているからな」
「――……はい?」
「安心しろ。魅了させる魔法と惚れ薬は使ってない」
「は!? ちょ、待って、どういう事だよ」
「全ては俺の魔術の腕だな。最高の誉は甘んじて受けよう」
「じゃ、じゃあ俺がここにいて、その、グレイと寝てるのって……」
「とっくに魔術の効果は切れているから今はお前の意志だ。嫌か?」

なんということだ。流石は大天才だ。だからといって、変な魔術を開発するなよ……。

「何でそんな魔術使ったんだよ」

僕が疲れた声で聞くと、実に明瞭な答えが返ってきたのだった。

「愛してる」